日本社会医学会
社会医学会レター
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
社会医学会レター
日本社会医学会 2007-1号 2007年12月1日発行
事務局

〒464-8601 名古屋市千種区不老町
 名古屋大学情報連携基盤センター 宮尾研究室
 Tel/FAX: 052-789-4363 mmiyao@med.nagoya-u.ac.jp

目次 ・第 49回日本社会医学会総会 ご案内(第 1報)
・日本社会医学会の総会が開催されました。
・第48回日本社会医学会総会のご報告
・日本社会医学会 奨励賞 が表彰されました。
・名誉会員が推薦されました。3名の先生方です。
・第3期役員が総会(2007年7月22日)で選出されました。
・社会医学研究第24号が発行されました。
・山田裕一編集委員長が金沢医大・学長に就任されました
・逢坂隆子先生がホームレス研究を出版されました
・会費の納入をお願いします。
・社会医学会ニュースへの感想、意見、投稿を
・「社会医学研究」にメールで投稿しましょう

第 49回日本社会医学会総会 ご案内(第 1報)

企画運営委員長 関谷 栄子(白梅学園短期大学)

 来年の学会は、東京で開催します。白梅学園短期大学の関谷 栄子が担当しますが、場所は、東京都文京区白山の東洋大学白山校舎を片平先生のお世話で使わせていただきます。
 「健康権の確立と共生社会を目指して」をメインテーマに選び、健康・福祉政策を検証し、政策提言を行うことをめざします。全国からの参加をお待ちしています。

第49回日本社会医学会 総会企画
総会日時:2008年7月12日(土)〜13日(日)
開催場所:東洋大学白山校舎 東京都文京区白山5-28-20


メインテーマ:<健康権の確立と共生社会を目指して>
憲法25条の形骸化、公的責任の放棄、共助自助、など健康・福祉政策の自己責任への転嫁に対し、現代社会に生じる新たな健康課題への警鐘を鳴らし、政策課題へ提言する社会医学を目指します。各専門分野からの学際的な発表を期待します。グローバル経済の破綻、地球環境の悪化、行財政破綻、労働環境悪化など健康への悪影響を糾し、これまで積み上げてきた権利としての健康を守り発展させる戦略を考えたいと思います。全国の皆様のご参加をお待ちいたします。
<特別講演>(予定)
貧困と健康格差
HIV予防とグローバルスタンダード
<シンポジウム>(予定)
健康格差の実態と格差解消の地域戦略
感染症対策の新たな段階
<教育講演>(予定)
特定高齢者検診の狙いは何か
社会調査・統計の基礎
<要望課題・一般演題>
公衆衛生行政 地域保健 医療問題 環境問題 感染症 薬害・HIV対策 労働衛生 メンタルヘルス 過労死、労働災害 学校保健 障害児者福祉 ホームレス 高齢者保健 介護福祉問題 その他
自由集会の要望がありましたらふるって申し込んでください
学会長は関谷栄子が勤めさせていただきます。3月ごろには関東地区の地方勉強会を持ちたいと考えています。

日本社会医学会の総会が開催されました。

 2007年7月22日名古屋大学で開催された第48回日本社会医学会総会で、久永直見企画運営委員長が議長となり、総会が開催されました。総会では、2006年度の学会活動、会計決算報告、2007年度活動方針、予算が決定され、6月に実施された役員選挙の結果が報告されました。総会では、上畑理事長から、若干の役員の追加が提案され、役員全員の選出が承認されました。また、3名の名誉会員が提案され、承認されました。2007年度奨励賞が4名に授与されました。来年の第49回総会を担当される関谷栄子先生が東京への参加を呼びかけました。

第48回日本社会医学会総会のご報告

久永 直見(愛知教育大学)

 第2007年度社会医学会について
 2007年7月21日、22日に緑滴る名古屋大学東山キャンパスで開催しました。参加者総数は120名でした。招待講演1題、特別講演1題、教育講演2題、シンポジウム4個(16題)、一般口演21題の発表がありました。また自由集会3個がもたれました。
 招待講演の演者は、韓国・蔚山大学の金良昊さんで、韓国における産業医学の歩みと展望を、軍事政権下の学生時代から、例えば筋骨格系負荷のリスク評価を義務付けた新しい法制度や研究等の進展が述べられました。初めて聞く話が多く、大変好評でした。特別講演は、名大病院長・松尾清一さんにお願いしました。松尾院長は、学生時代、教員時代を通じ一貫して公正な大学運営・発展のために尽力してきた人です。演題は、「国立大学病院の現状と医学医療の課題」で、医療情勢の激動の中で、医局講座制に基づく医師支配体制が崩れようとする時期における大学病院の教育、医療、経営が語られました。背水の陣で活路を開くファイトが共感を呼びました。
 教育講演の主題は、寿命延長への死因別寄与度の都道府県格差(認知症介護研究・研修大府センター・渡辺智之さん)と科学的根拠を欠く特定健診とメタボ対策(城北病院・服部真さん)でした。前者では男性の自殺の影響、後者では、特定健診・特定保健指導が不要な医療費増加を招きかねないことなどが頭に残りました。
 シンポジウムの主題は、メンタルヘルス、ホームレス、格差社会、アスベストで、社会医学会ならではの議論がなされました。一般口演では、メンタルヘルス、介護、職域健康、障害者、高齢者、公害、医師の勤務条件、薬害に関する発表がありました。どの発表も地域での地道な研究・実践活動に裏付けられたものでした。
 自由集会では、健康格差と社会医学、大企業労働者の安全と健康問題、戦争と医の倫理問題が議論されました。
 今回の学会では、前年にはなかった懇親会をもち、その後に自由集会を設定しました。これについては、賛否色々でした。
 2008年度の学会では、研究・実践の成果が、ますます闊達に議論され、私たちの力量が高まることを期待したいと思います。

日本社会医学会 奨励賞 が表彰されました。

 第48回日本社会医学会で、以下の4名が奨励賞として表彰され、賞状と記念品が上畑理事長から授与されました。
渡辺智之(社福法人仁至会・認知症介護研究・研修大府センター)「死因別寿命延長への寄与年数からみた都道府県格差」
藤野ゆき(同志社大学大学院)「患者の立場からみた心の病の職場復帰」
武田弘美(神戸市看護大学)「精神科訪問看護の現状と課題−地域での生活を支える仕組みとして−」
八谷 寛(名古屋大学)「勤労者の睡眠時間と勤務・生活・心理関連要因との関連−愛知県内某自治体職員における検討−」

名誉会員が推薦されました。3名の先生方です。

竹内康浩先生(東海)
西谷宣雄先生(近畿)
山中克己先生(東海)

第3期役員が総会(2007年7月22日)で選出されました。

理事
福地保馬(北海道) 波川京子(北海道)
広瀬俊雄(東北) 阿部真雄(関東)
上畑鉄之丞(関東) 片平洌彦(関東)
関谷栄子(関東) 山崎喜比古(関東)
久永直見(東海) 宮尾 克(東海)
山田裕一(北陸甲信越) 北原照代(近畿)
黒田研二(近畿) 垰田和史(近畿)
高鳥毛敏雄(近畿) 千田忠男(近畿)
西山勝夫(近畿) 樋端規邦(四国)
原田規章(中国) 田村昭彦(九州沖縄)

監事
仁平 将(東北)
逢坂隆子(近畿)

評議員
佐藤修二(北海道) 志渡晃一(北海道)
天笠 崇(関東) 色部 祐(関東)
菊地頌子(関東) 小橋 元(関東)
神馬征峰(関東) 林 恵子(関東)
平田 衛(関東) 星 旦二(関東)
山岸春江(関東) 山本民子(関東)
石原伸哉(東海) 小野雄一郎(東海)
近藤高明(東海) 榊原久孝(東海)
柴田英治(東海) 藤崎和彦(東海)
牧野忠康(東海) 寺西秀豊(北陸甲信越)
服部 真(北陸甲信越) 中田 実(北陸甲信越)
植田 章(近畿) 亀岡照子(近畿)
黒川 渡(近畿) 重田博正(近畿)
津村智恵子(近畿) 中島 晃(近畿)
中村賢治(近畿) 廣澤巌夫(近畿)
松田亮三(近畿) 山本 繁(近畿)
野田浩夫(中国) 中本 稔(中国)
道端達也(中国) 舟越光彦(九州沖縄)
上田 厚(九州沖縄)  

社会医学研究第24号が発行されました。

 2006年号ですが、遅れて2007年7月に発行され、会員に配送されました。今年は原稿の集まりが特に遅く、編集作業が難渋して、とうとう実際の発刊が7月になってしまいました。早めに投稿していただいた筆者の皆様には、編集作業の段取りの悪さを深くお詫び申し上げます。いつかは本誌の年2回発刊を実現したいと考えてきましたが、なかなかその道が開けてきません。2007年中にはもう1巻、石綿特集号を発刊して、発行年度の遅れだけでも取り戻したいと思っています。
 さて、小泉内閣時代に大きな問題となった国民間の経済格差、生活格差、その結果としての健康格差の拡大は、ますます深刻になっているようです。こうした生活、健康格差の問題を正面から取り上げて論じている医学関係誌としては、この「社会医学研究」がもっとも代表的なものと自負しても良いかと思います。本誌の電子ファイル版も近日中に本学会ホームページ上にアップロードされると思いますが、より多くの読者を得るために、第3者の医学関係雑誌ウェブでの公開も検討したいと考えています。
 参議院選挙も間近ですが、生活、健康格差問題だけでなく、年金問題での政府機関のずさんな対応を見ていると、つくづく、自民党か民主党かといった支配政党の選択よりも、日本社会の在り様とその針路について、この選挙を機会に、深く国民の議論が進むことを願わずにはいられません。
日本社会医学会機関誌「社会医学研究」編集長 山田裕一
金沢医科大学社会環境保健医学(衛生学)
第24号の内容は、インターネットでも読めます。
http://ergo.itc.nagoya-u.ac.jp/shakai-igakukai/

山田裕一編集委員長が金沢医大・学長に就任されました

 社会医学会はじめ日本の社会医学全般の分野でご活躍されている山田裕一先生が、2007年9月1日に金沢医科大学の学長に就任されました。おめでとうございます。日本社会医学会では、11月に開催された理事会で、このことを祝福し、上畑理事長が山田先生への期待とお祝いを述べました。

逢坂隆子先生がホームレス研究を出版されました

 社会医学会の総会や機関誌で、長年にわたって研究発表されている逢坂隆子先生が、「ホームレス研究-―釜ケ崎からの発信―」を発刊されました。信山社出版刊,大学図書発売 編者:高田敏、桑原洋子、逢坂隆子 2,205円、2007年7月発行
ISBN 9784797285444 ohsaka0204takako@ares.eonet.ne.jp

会費の納入をお願いします。

 同封された郵便振替(00920-6-182953日本社会医学会)の用紙で、2007年度分会費と未納分を、納入してください。2008年度分の前納も歓迎です。日付の記入のない部分が未納分です。 また、銀行振込(名古屋銀行 本店営業部普3761624 日本社会医学会)もあります。銀行の場合、口座名が会員名と異なるならば、その旨FAX(052-789-4363)やメールでご連絡ください。

社会医学会ニュースへの感想、意見、投稿を

 2007年度第1号(2007年12月発行)はいかがでしたか。会員の皆さまの投稿をお願いします。

「社会医学研究」にメールで投稿しましょう

編集委員長 山田裕一

 「社会医学研究」への投稿は、査読、改訂などを迅速化するために、原稿を電子ファイルとして以下のメール・アドレスへ送付されることを勧めます。
 u1yamada@kanazawa-med.ac.jp
電子ファイルでは、本文および表は、「MS Word」または「一太郎」を用いてください。図もGIF、TIF、JPEG、BMP、PDFで送付してください。
 なお、電子ファイルと同時に、A4紙に書かれた原稿1部(図、表を含む)を、「社会医学研究投稿原稿在中」と明記し、郵便にて下記に送付してください。
山田裕一編集委員長 〒921-0293 石川県河北郡内灘町大学1-1  金沢医科大学社会環境保健医学(衛生学)


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