日本社会医学会 2010-1号 2010年10月27日発行
第52回日本社会医学会総会 ご案内(第1報)
企画運営委員長 寺西 秀豊(富山大学医学部)
2011年の第52回日本社会医学会総会は、7月23日〜24日に富山県富山市にある富山大学五福キャンパスで開催します。富山での開催は1984年第25回総会を呉羽ハイツで開催して以来、実に27年ぶりとなります。
北陸地区の会員数は他地域と比べ少なく、全国の会員が集う総会の開催地として適しているかには疑問の声もあるかと思います。
幸い今期から理事長に就任した金沢医科大学の山田裕一先生はじめ、石川・福井両県の会員の協力を得て、住民生活の近いところで日々活躍されている方の積極的な参加を呼び掛け、地域の健康に関わるテーマで大いに盛り上げたいと考えています。
会員の皆さまの多数の参加をお待ちしております。
第52回日本社会医学会 総会
総会日時:2011年7月23日(土)〜24日(日)
開催場所:富山県富山市五福3190 富山大学五福キャンパス
JR北陸線「富山」駅(特急停車) 下車
富山地鉄市内電車「大学前」駅下車徒歩5分
事務局:富山大学 志賀文哉 076-445-6276(Fax兼)
fshiga@edu.u-toyama.ac.jp
第52回日本社会医学会総会プレ企画のご案内
企画運営委員長 寺西 秀豊(富山大学医学部)
来年の総会を開催する北陸地区の会員数は少ないですが、大いに盛り上げるために、来年の総会のみを焦点にするのではなく、この地域での会員交流を含めてプレ企画を開催することにより、地方開催を確実なものにしたいと考えています。
第52回日本社会医学会総会 プレ企画
日時:2010年11月6日(土)14:00〜17:00
フォーラム「地方における暮らし、健康、人権と社会医学」
場所:富山県富山市五福3190 富山大学五福キャンパス
富山大学人間発達科学部第2校舎1階 211教室
JR北陸線「富山」駅(特急停車) 下車
富山地鉄市内電車「大学前」駅下車徒歩5分
参加無料 *大学の駐車場は利用できません
連絡先:富山大学 志賀文哉 076-445-6276 (Fax兼)
fshiga@edu.u-toyama.ac.jp
(参加を予定されている方は、ご一報くださると助かります)
この企画には大学の研究者だけでなく、住民生活の近いところで日々活躍されている方からの健康に関わる発題もあります。
関西・関東・東海方面いずれも遠路にはなりますが、特急や航空機をご利用いただき、来年の下見を兼ねてお越しいただければ幸甚です。皆さまのお越しをお待ちしております。当日参加も大歓迎ですので、ふるってご参加ください。
なお、第1回企画運営委員会は9月11日に開催し、メインテーマ、シンポジウム等について論議しました。来年の総会の詳細についてはこのプレ企画終了後、直ちにお知らせいたしますので何卒ご理解の程、宜しくお願い申し上げます。
第51回日本社会医学会総会のご報告
企画運営委員長 三戸秀樹(関西福祉科学大学)
総会日時:2010年7月3日(土)〜4日(日)
開催場所:関西福祉科学大学 学園2号館
参加者:132名
メインテーマ:貧困と社会医学:時代の変換点にたって
プログラム構成:特別講演1題,教育講演1題,シンポジウム2題,一般演題52題(うち2題はキャンセル)
社会医学は福祉系大学である本学が目指す「人々の幸せを願う福祉科学」とも接点が多くあります.そこで,従来の経済的・物質的貧しさに加え,近年目立つようになった心の貧しさについて,変わりゆく時代の変換を捉える良い機会となれば,と「貧困と社会医学:時代の変換点にたって」をメインテーマとし,関西圏の役員の先生方のご助言を賜りながら特別講演を1題,教育講演を1題,シンポジウムを2題企画致しました.
特別講演では,Paul Jobin先生(University of Paris Diderot,French Centre for Research on Contemporary China)を台湾からお招きし,関西福祉科学大学総合福祉科学学会との共催として「現代社会における過重労働とリーン管理のマクロ的危険性」と題し,現代社会における大きな問題のひとつである過重労働に関してお話し頂きました.
教育講演としては,龍谷大学の脇田滋先生より「非正規雇用の拡大と雇用社会の激変 −派遣労働を中心に−」と題して,現代社会の労働形態における様相についてご講演頂きました.
シンポジウムは,第1に「深刻化する大都市の貧困問題 −現代的貧困の諸相と政策課題をめぐって−」として,4名の話題提供者から政策面の視点を含んだ観点から貧困問題の諸相についてご報告頂きました.第2に,「子どもと親と教員の健康をまもる視点で特別支援教育(学校)を考える」として,3名の話題提供者から障害児・障害者を取りまく諸問題についてご報告頂きました.
一般演題については,当初の予想を超える52題の演題をお申し込み頂き,うち2題はやむを得ない事情からキャンセルとなりましたが,50題の演題報告がありました.一部演題ではシンポジウムとのパラレルセッションとせざるを得ず,関係の先生方にはご迷惑をおかけしたことをこの場をお借りしてお詫び申し上げます.「学校・保健」,「地域保健」,「介護・障害」,「高齢者」,「HIV」,「医療・社会」,「メンタルヘルス」,「労働衛生」,「公衆衛生」,「薬害」,「公害・環境」に分けられた,合計16のセッションが4会場で行われました.
最後になりましたが,本年の猛暑の中,大阪での総会にご参加下さった各先生,ご助言とご協力を下さった理事・評議員の各先生にお礼を申し上げます.
日本社会医学会の総会が開催されました。
2010年7月4日(日)、関西福祉科学大学・学園2号館にて、2009年度/2010年度 日本社会医学会総会が開催されました。
三戸秀樹企画運営委員長が、挨拶をされ、議長に選出されました。
はじめに物故会員をしのぶ黙とうがなされました。この1年、田尻俊一郎名誉会員と野村茂名誉会員が亡くなられました。
審議事項Ⅰ 2009年度会務報告
・第50回総会(波川京子企画運営委員長)は、札幌医大で112名の参加で、50回記念行事、記念講演2題、特別講演1題、シンポ2、一般演題34題で成功しました。
・理事会(東京と大阪)の開催は、計2回(2009年10月22日と2010年4月10日、大阪準備、第52回開催地、機関誌年2号発行、役員選挙・選出細則の改正)でした。
・ニュースレターの発行は計3回でした。
・ホームページの充実(50周年記念、50年分の講演集・社会医学研究・レターの収録・無料公開、年次学会の案内)が図られました。
・「社会医学研究」誌は、第27巻1号を2010年3月に発送、2号6月末に発刊しました。年2回刊を実現しました。
・日本学術会議協力学術研究団体に登録を申請しました。
・その他、役員選挙実務、長期未納者(2006年度分〜4年間の未納者を除籍)の整理がなされました。
審議事項Ⅱ 役員選挙 田村昭彦選挙管理委員長
・ 2010年5月〜6月に、全会員を有権者として、評議員選挙を行い、40名を選出。
・ 莇也寸志、阿部真雄、天笠崇、色部祐、上畑鉄之丞、逢坂隆子、片平洌彦、亀岡照子、岸玲子、北原照代、小橋元、榊原久孝、佐藤修二、志渡晃一、関谷栄子、高鳥毛敏雄、千田忠男、津村智恵子、樋端規邦、二木立、仁平将、服部真、久永直見、平田衛、広瀬俊雄、福地保馬、舟越光彦、三戸秀樹、山本民子、若葉金三氏、及び下記の理事当選者10名。
ついで、評議員を有権者に理事選挙が行なわれ、10名の理事候補(総会での承認の候補)を選出。以下の10名。
黒田研二、垰田和史、田村昭彦、波川京子、西山勝夫、原田規章、星旦二、宮尾克、山崎喜比古、山田裕一氏
・新理事候補により理事長選挙が行なわれ、理事長候補1名(山田裕一氏)を選出。
・監事候補の選出(評議員会で互選):逢坂隆子・千田忠男氏
・理事会による評議員の補充:川村雅則、中本稔、道端達也、寺西秀豊、中村賢治、森河裕子氏
・理事長による理事補充:片平冽彦, 高鳥毛敏雄, 広瀬俊雄, 福地保馬, 三戸秀樹, 寺西秀豊氏
・ 理事の中に、副理事長を選任:山崎喜比古、黒田研二氏
上記の提案を総会は承認しました。
その他の審議事項:決算・監査報告の承認。財政の悪化が、機関誌の年2回刊などで進行しています。名誉会員からの寄付(年に1口5千円)の受付を決定しました。
2010年度会務予定と予算案の承認。総会、役員会、機関誌・レターの発行。優秀論文の英文化、英文ホームページの創設、倫理審査委員会の設立(波川京子委員長、小橋元、平田衛委員:人を対象の疫学研究など審査)が決定されました。
・名誉会員は、本年は該当者なし、でした。
・報告事項として、第52回総会は、2011年7月23日〜24日に、富山大学で寺西秀豊企画運営委員長による開催が決定されました。
・奨励賞が5名に授与されました。(閉会式において授与)
新理事長に山田裕一氏が選出されました。
2010年5月〜6月に第4期の役員選挙が行われ、評議員、理事、理事長が選出されました。また、総会で副理事長と監事が選任されました。
日本社会医学会理事長 就任挨拶
山田 裕一(金沢医科大学)
日本社会医学会の会員の皆さま
このたび、はからずも理事長に就任いたしました山田裕一です。レターの場をお借りして、ご挨拶を申し上げます。
身に余る光栄でありますが、私のような者が理事長に推挙された背景には、近年、大学医学部教員の会員、特に講座を主宰する立場の会員が際立って減少しているという事情があるように思います。
最近の大学医学部内には、生命科学として英文原著を業績として偏重する大きな潮流がありますが、日本的事情を背景とすることが多い「社会医学」研究は、英語論文にすることが難しく、その結果、本会会員が大学医学部内で講座主宰者へと推挙される機会を少なくしてきたのだと思います。しかし、グローバル化する現代にあって、日本での社会医学研究の成果を世界に共通の課題として公表することの意義はますます大きくなっていますので、積極的に英語論文として発信していくことが、本学会に求められる一つの発展方向だと考えます。
実際問題としては、多忙な著者の皆さんに論文の英語化をお願いすることに多くの困難はありますが、何とか少しずつでも前進させたいと考えています。
非力ではありますが、宮尾理事長代行、山崎、黒田両副理事長、星編集委員長とともに、学会員の皆様のご支援を得て、職責を全うしたいと考えています。よろしくお願い申し上げます。
会費の納入をお願いします。
同封された郵便振替(00920-6-182953日本社会医学会)の用紙で、2010年度分会費と未納分を、納入してください。2011年度分の前納も歓迎です。日付の記入のない部分が未納分です。
また、銀行振込(名古屋銀行 本店営業部 普3761624 日本社会医学会)もあります。
日本社会医学会 奨励賞 が表彰されました。
第51回日本社会医学会で、三戸選考委員長らにより、5名が奨励賞に選定され、賞状と記念品が授与されました。
奨励賞の受賞者
中野 加奈子(佛教大学大学院 社会福祉学研究科)
阿部 桜子(東京大学大学院医学系研究科健康社会学分野)
竹内 智子(西成民主診療所)
金 高 (大阪府立大学人間社会学研究科)
益子 友恵(東京大学大学院医学系研究科健康社会学分野)
名誉会員の皆様 寄付を受け付けています
同封された郵便振替(00920-6-182953日本社会医学会)の用紙で、1年に1口5千円で、浄財のご寄付を受け付けています。何口でも歓迎です。
機関誌「日本社会医学研究」の年2回刊行に伴い、学会の財政が悪化しました。また、名誉会員の人数が相対的に増加しています。若い会員の拡大にご協力をお願いします。
また、機関誌やレターに原稿をご投稿ください。
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